我が国に新しい医療環境を創造する
2004年。当社を立ち上げる時に掲げた理念を、愚直にというよりも、しつこく追いかけてきました。試行錯誤を繰り返し、多くの失敗を経験しながらも、振り返ってみれば、いつもこの理念に寄り添って活動してきたと思います。
私たちが取り組んできたのは、ある意味では業界では非常識、もしくはタブーとされていることでした。
2008年頃から取り組んだのは、薬剤師が血圧測定や聴診を行うというものでした。当時は、薬剤師は人の身体に触れてはならないという都市伝説が固く広く信じられていましたので、少なからず摩擦はありましたが、今や、薬学部でも教える時代になりました。
2013年頃から本格化したのは、薬剤師が薬を渡すまでではなく、のんだ後までフォローし、そこでの患者さんの状態を薬学的にアセスメントした後、医師にフィードバックするという、今で言う「対人業務」へのシフトでした。これも、当時は「出過ぎた真似だ」「薬剤師の仕事ではない」といった反応は少なくなかったですが、今や、これらの仕事は、医薬品医療機器等法や薬剤師法で薬剤師の義務として明記されました。
2016年頃からは、薬剤師がこれらの業務に取り組むためには、「業務的には重要だけれども、薬学的専門性はない」という業務を薬剤師以外のスタッフを育成して現場で薬剤師と協働することが重要だと思い「薬局パートナー」という職種を創り出しました。これも、「日本にテクニシャン制度はそぐわない」「調剤は薬剤師の独占業務である」といったご意見を多数いただきましたが、いわゆる「0402通知」によって、今や、一般的なものになりつつあります。
私たちが心がけてきたのは、自分たちの薬局でできたことは、多くの別の薬局でも取り組んでいただけるようにしようということです。そのための様々な事業にも取り組んでいます。
これからも、「新しい医療環境の創造」を目指して、力を合わせて頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
代表取締役社長 狹間研至